最新電力情報

次世代エネルギー水素発電が目まぐるしく進化。水素燃料でCO2を削減!気になる残された課題とは。

次世代エネルギーの1つとして水素が注目されています。水素発電の進化は目まぐるしく水素を使うことでCO2の削減もできるためクリーンなエネルギーと言えるのですが、これまでと比べてどう進化しているのか、どんな課題があるのかを見てみましょう。

・火力発電の新たな柱へ
火力発電は日本において重要な発電方法です。発電というと原子力発電がイメージされがちですが今でも火力発電の担う役割は大きいのです。

ただし火力発電はどうしてもCO2、つまり二酸化炭素の排出量が多くなってしまうのですが水素を利用することで排出量を減らせると期待されています。水素は再生可能エネルギーを使うことでCO2の排出量を大幅に抑えて製造できます。

水素を発電の柱にすることができれば火力発電の抱える問題をクリアできるわけです。これまで国は石炭火力と液化天然ガスの効率化によってCO2の排出量を抑える方針でしたが水素を加えることで新たな柱を作り出そうとしています。

これが現実になればよりクリーンな発電方法が誕生するでしょう。

・将来性について
水素発電の技術開発はまだまだ発展途上で現在、液化天然ガスと水素を混ぜて発電する混焼発電方式と水素だけを燃料にする専焼発電方式の2つが推進されています。

CO2の排出量などを考慮すると水素しか使わない専焼発電方式の方が優れているように感じられ、この1つの技術だけでいいのではないかと思ってしまいますが混焼発電方式は既存の液化天然ガス火力発電所もそのまま使えるというメリットがあります。

この混焼発電に使われるガスタービンの開発は既に始まっており2030年までには技術を確立することが目標です。2016年現在から14年後、そう遠くない将来にはこの新しい技術によって発電が行われるようになるかもしれません。

・課題は?
一見完璧にも見える水素による発電ですが課題はなんなのでしょう。その1つがコストです。

発電コストが従来の方法よりも高くなってしまい実用化を目指す2030年までにはコストも下げる計画ですがその目標通りに下がったとしても石炭火力や液化天然ガス火力と比較して1.4倍から1.8倍ものコストになってしまうと言われています。

また、水素を燃焼させると窒素酸化物が発生し、この排出量をいかに少なく抑えるかも課題となっています。コストの問題と窒素酸化物の排出量の問題、この2つの課題がクリアになって初めて現実的に有用な発電方式になるでしょう。

コメントを残す

*