鳥取ガスと鳥取市が共同でとっとり市民電力を設立しました。電力の供給先は公共施設で、電力の地産地消を目標としています。
現在のところ供給先は公共施設に限られていますが将来的には一般家庭を含めた民間に対象が拡大する可能性も十分にあります。
・電力の地産地消を目指す
とっとり市民電力の大きな特徴の1つが電力の地産地消です。つまり鳥取で電力を作り、それをそのまま鳥取で使うという考え方が方針になっているのです。
発電方法は鳥取ガスの都市ガスを使った方法を中心に太陽光発電、バイオマス発電、廃棄物発電などを利用していく形で、さまざまな方法で作られた電力を鳥取内で販売していきます。地産地消を目指すことで鳥取の経済を活性化させるという狙いもあります。電力自由化以降、多くの自治体が電力事業に参入し、その多くが電力の地産地消を掲げています。それだけ経済効果にも期待できるということでしょう。
生活に欠かせないエネルギーである電気によって地方経済が発展するのであればこれは電力自由化のメリットにもなります。まだまだ始まったばかりの電力自由化ですがこうした試みが上手くいくのか、この点にも注目が集まります。
・一般家庭への供給は？
とっとり市民電力は現在のところ電力の供給先を公共施設に絞っています。そのため私達一般家庭でとっとり市民電力と契約して電力を利用することは残念ながらできません。
しかし、とっとり市民電力では一般家庭への供給も検討しているとのことなので将来的に鳥取県に住む方達がとっとり市民電力を利用できるようになる可能性もあります。
対象エリアは鳥取ガスの販売エリアとほぼ同じになると予想され、具体的な発表はまだありませんが今後の展開についてどう考えているのか気になるところです。他の参入企業なども考慮すれば電気代が安くなるなどのメリットも生まれるでしょうかより幅広い展開が期待されます。
・自治体の参入について
鳥取市だけでなく多くの自治体が電力自由化で電力事業への参入を決定、もしくは検討している状態です。
すでに一般家庭へ電力の供給を行っている自治体もあり、この動きは今後ますます活発になっていくでしょう。
もしかしたら地域の電力は地域の自治体が供給する、なんていう時代もくるかもしれません。狙いは経済の活性化やクリーンな発電などさまざまですがいずれにしても電力市場が活発になれば競争も生まれ私達にとっては良いことばかりです。