あのiPhoneやMacbookなどで大人気のアップルが再生可能エネルギーを自社で使う割合を100パーセントにしますと宣言し、その目標に向けて着々と進んでいます。なんとすでに再生可能エネルギー利用率が93パーセントに達したと先日発表し、1年間で6パーセントも増加させてしまったんです。いったいどうやってこんなことをあの世界的な大企業が実現したのでしょうか。また、どうしてそこまでアップルはコストのかかる再生可能エネルギーの利用にこだわるのでしょうか。
・アップルがこだわる理由
アップルがみんなから不可能だと言われた再生可能エネルギー利用率100パーセントにこだわるのは、アップルが世界で注目される大企業だからです。他の企業をリードしていくアップルが再生可能エネルギーを積極的に使い、消費者からの支持を得られれば、他の企業もそうせざる終えなくなり、結果として加速度的に地球環境は改善されていきます。
さらに、再生可能エネルギーですべてのエネルギーをまかなえれば、仮に石油が枯渇したとしても企業として存続していくことができます。究極のリスクマネジメントと言うこともできるでしょう。また、再生可能エネルギーというのは石油などに比べて調達コストが安定しており、長期的に見るとコストを削減することができます。
・どんな方法で実現したの?
では、注目されている再生可能エネルギー利用率93パーセントをどのようにして実現したのでしょうか。それは大々的にソーラーパネルを活用して自社で消費する電気をまかなったのです。アップルは世界規模で太陽光発電所に投資し、すでにアメリカやイギリス、中国やオーストラリアなどの23カ国で100パーセント再生可能エネルギーだけで自分たちの電力消費をまかなっています。
しかし、これらの国は敷地が広くソーラーパネルを敷き詰めることができますが、シンガポールなどの都市部ではそんな敷地はありません。そこでアップルはそこかしこのビルの屋上にびっしりソーラーパネルを敷き詰め、800以上の建物の上を太陽光発電所としてしまったのです。こんな地道な努力を世界中で行うことによって1年間で6パーセントも再生可能エネルギー利用率を上げることができたのです。
・これからアップルが目指すこと
アップルは今後は、自分たちの会社からのCO2排出量削減を目指したり、自社製品が電力をあまり使わないようなものにしたりしてさらにエコな会社になることを目指していきます。
事実、アップル製品の製造工場など外部委託先でもCO2排出量削減ができるようにクリーンエネルギーを導入したり、MacBookAirでは初代のモデルより50パーセント以上も消費エネルギーを減らしたりすることができました。
これからも世界の企業をエコな方向へと引っ張っていくアップルから目が離せません。