電力会社選び

使う電気を自分で選ぼう!何で作った電気をあなたは選ぶ?

我々が普段使っている電気は、一体どんなものから作り出されているかを考えてみたことはあるでしょうか。今回は、電気をつくる原料となっている資源や、それを知ることにどんな意味があるかを見ていきたいと思います。

電気の成分表示
ヨーロッパでは2003年から電力会社が利用者に向けて、電気が何から作られたもので環境にどんな影響を及ぼすのかを開示することが義務になっています。しかし日本では今のところ電気料金の請求書には、使っている電気が何をもとに作られたものなのかは明記されていません。(例:火力発電、原子力発電、太陽光などの再生可能エネルギーなど)
また、電力会社が電気を買い取った価格の一部を契約者に負担してもらう「再エネ発電賦課金」は、その金額自体は掲載されていますが、その中にある発電のコストについては分からないのが現状です。
このような電気の原料を明らかにすることについて、利用者が正しい知識を持った上で料金プランを選ぶことができるようになるためにも、その表示を義務にすべきであると訴える動きが活発化しています。

再生可能エネルギーの発電コストはどれくらいなのか
原料の調達コストがかからない上に環境にもやさしい、だけれども再生可能エネルギーがまだまだ一般的にはなっていません。その大きな理由は、発電コストが高いからです。
太陽光は原子力や石炭のおよそ3倍ものの発電コストがかかり、太陽光よりは安いバイオマスや水力でもおよそ2倍のコストがかかってしまうのです。
また、地熱や風力であれば発電コスト自体は原子力や石炭とほとんど変わらないのですが、地熱は発電所の建設候補地の多くが温泉地や国立公園といった観光スポットで環境を大事にしているため、実際に発電所をつくるには至りません。そして風力は発電量が他に比べて少なくかつ、安定的に供給できないという問題があります。

応援したい電気を選ぶという方法
電力自由化にあたって経済産業省は、電力会社がどんな資源をもとに電気をつくったのかという「電源構成」を公表することが利用者のためにもなるとしています。義務ではないものの、石油を使って発電したのか、石炭で発電したのか、はたまた再生可能エネルギーで発電したのかを、どんな原料から電気をつくったのかをはっきりさせたほうが良いと言っているのです。
電力自由化後は環境のことを考えて、再生可能エネルギーで発電された「応援したくなる電気」を購入するという買い方も出てくるのではないでしょうか。若干割高にはなってしまうかもしれませんが、地球環境に貢献しているという意識を持って電気を使えることには、その料金では図れない価値があると思います。

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