電気小売の販売実績がある大手企業
企業名 (商品名) [業種] |
販売実績 (1000kWh) |
内容 | 東京電力との料金比較(円) |
エネット [電気事業所] |
970,757kWh | NTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスの共同出資の電気事業者。 特定規模電気事業者のなかでは販売実績トップ。 |
-2000円 安 |
F-Power [電気事業所] |
519,980kWh | 2009年から急成長し販売実績2位に。 個人向けのプランは未整備ではあるが、販売網を活かした戦略をアピールしている。 |
― |
JXエネルギー (ENEOSでんき) [石油精製業] |
160,388kWh | 石油業界のなかでは先行して、低圧向けのプランを展開中。 ポイントサービスなどの提携も豊富。 |
-2090円 安 |
オリックス [総合リース業] |
138,611kWh | 総合リース会社ではトップの販売実績を誇る。 電力の販売はまず事業所を予定している。 |
― |
イーレックス [電気事業所] |
57,325kWh | 低圧電力販売はイーレックス・スパーク・マーケティングが担当。 販売網を活かし全国に展開を予定している。 |
-1350円 安 (イーレックス・スパーク・マーケティングのプラン) |
昭和シェル石油 (ガソリンが10円/L安くなる電気) [石油精製業] |
53,378kWh | 石油などを扱うエネルギー企業。 自社のガソリンスタンドとの提携で、ガソリン割引率の高さをアピールしている。 |
+505円 高 |
北海道瓦斯 (北ガスの電気) [ガス事業所] |
4,083kWh | ガス事業所のなかでは販売実績トップ。 北海道内のシェアトップであり、自社商品とのセット割で販路を広げている。 |
+1766円 高 |
-CHECK!-
2017年4月からガスも小売自由化!
現在電力小売の自由化が始まっていますが、2017年4月には都市ガスの小売全面自由化が予定されています。
全国ほぼ全ての世帯や事業者が使用する電気とは異なり、ガスには「都市ガス」と「プロパンガス」があるため、都市ガスの市場規模は電力の半分以下にとどまります。
しかし、電力と同様に激しい顧客争奪戦が起きるだろうと予測しています。
既存の大手電力会社は都市ガス市場への新規参入を積極的です。
電力会社は火力発電に使用するためのLNG(液化天然ガス)基地を既に保有していて、都市ガス供給を始めやすい環境が整っています。
電力と都市ガスの小売自由化は、既存の電力会社とガス会社の攻守の立場は正反対ですが、両方をセットで販売することも含めると、この先様々な駆け引きがありそうです。
1kWhあたりの料金の安さを売りにする石油元売り
【東京ゼネラル石油】 電気料金に還元
(myでんき)
関東、甲信、東海、近畿
[JEPX会員 広域会員]
[東京電力との料金比較]-235円 安
[電力販売実績]―(千kW)
40A以上で契約がお得に!
「ESSO」「Mobil」「ゼネラル」のガソリンスタンドを展開するエネルギー系の会社。
東京電力の従量電灯制と比較して3〜6%割安な電気料金プランをアピール。
料金:40Aの場合 基本料金1,067円04銭
120kWh〜300kWhで1kWhあたり24円61銭
300kWh以上で1kWhあたり28円42銭
【JX エネルギー】 石油売り最安
(ENEOSでんき)
関東、近畿
[ポイント JEPX会員 広域会員 セット割 キャッシュバック 独自サービス]
[東京電力との料金比較]-371円 安
[電力販売実績]160,388(千kW)
ガソリンが1円/1リットル割引!
特定規模電気事業者として4位の販売実績を持つ。
全体的に電気料金が安めに抑えられていて、ポイント連携先の幅広さと、カード決済で1円/1リットルの割引が魅力。
ポイント:T ポイント、ANAカード、ビューカードなど
独自サービス:ENEOSでんき利用とカード登録で1円/1リットル割引
キャッシュバック:事前予約で初月の電気料金が2000円割引
結論!
■生活必需品であるガソリン代も割引になる!
ガソリンが1〜10円/リットルの割引に!
J:COMが通信回線とセットで全国参入
「異業種参入組」の中で目立っている企業は、東京ガス、大阪ガスなどの大手都市ガス会社、KDDIやソフトバンクなどの通信会社のほか、石油元売り会社などです。
通信会社ではジュピターテレコム(J:COM電力)がケーブルテレビ、固定通信回線などを電気料金とセットにして自社販売網を活かし、全国に幅広く参入しています。
エネルギー系の企業は、異業種からの参入ですが、電力小売部分自由化の際、すでに販売実績があるので、今後の料金設定などの変動の面で他の異業種組とは一線を画す信頼感があります。
石油元売会社ではJXエネルギー(ENEOSでんき)、東燃ゼネラル石油(myでんき)、昭和シェル石油(ガソリンが10円/L安くなる電気)が参入していて、給油することが多い人にとってはとてもお得で使い勝手も良いでしょう。
ガソリン代の割引に関しては、JXエネルギーが1Lあたり1円(150L/月まで別途ENEOSカードによる割引がある)、昭和シェル石油が1Lあたり10円(100L/月まで)です。
昭和シェル石油は、ガソリンの割引が大きいのですが、その代わりに電気使用量が少ない家庭では電気料金が割高になってしまうようです。
東燃ゼネラル石油は電気料金での還元を重視しています。
新興電力会社では、東芝などが出資している「イーレックス」や、東京ガスや大阪ガスなどが出資する「エネット」などが、今までの業務用電力販売における実績をもとに、家庭向けの販売に乗り出しました。
大手参入組の企業は信頼度も選択する際の1つのポイントになります。
それらの企業は2016年4月の全面自由化には合わせずに、徐々に提携エリアを拡大していく計画も少なくありません。
なので、その点を踏まえた上で、全体の動きを見てからじっくり選ぶことも一つの手でしょう。