■電力自由化はなぜ行われたのか■■
この春からはじまる電力自由化ですが、なぜ電力自由化にふみきる必要があったのでしょうか?ここからは、電力自由化までの経緯を紹介していきます。そもそも電力自由化といいうのは、これまで電力会社が独占的に販売していた電気をどの電力会社から購入するかをあなたが自由に選べるようになるということです。なぜこの電力自由化の動きが広まっていったのかというと、その引き金は東日本大震災にあります。震災後は、原発事故の影響などにより一部地域の電力不足が大問題になりました。そのことによって、「これまでの電力会社が独占して電気を売っていた状況を変えなければならないという考えが日本全体で広まったことが、電力の自由化の発端です。また、地域ごとに供給される電力会社は自動で決まっているという状態は独占禁止法に接触する制度として、他の企業にも販売のチャンスを与え、産業の競争力を高めようというのも理由の一つです。このようにして電力自由化の動きが全国的にどんどんと高まり、震災から5年が経過した今年、電力の安定供給を目指して電力自由化が行われるのです。
■電力自由化のメリットとデメリット■■
電力自由化にともなって、企業間の競争が生まれ、電気の安定供給は進むはずです。ですが、きっとなにかその弊害もあるはずです。ここからは、そんな電力自由化のメリットとデメリットについて紹介していきます。
まず、電力自由化のメリットですが、電力会社を自由に選べるようになるので、当然今よりも安くてお得な電気の使用が可能になります。安い電力会社を自分で選べたり、電気とガスのセット割引があるところで契約したりと今より電気料金が安くなるチャンスが増えるのです。さらに、火力発電が環境に与える影響を心配する人は、別の発電方法も選べるので、環境への配慮が可能になります。電気の発電方法には原子力、火力、風力、自然エネルギーなどがありますが、自分で好きな発電方法を選ぶことができるようになるのです。
つぎに、電力自由化のデメリットですが、まずは自分で電力会社を見極めなければならないということです。自分で電力会社を選べる一方、どの電力会社にどんなサービス、プランがあるのかを自分で見極める必要があります。良く調べないと損をしてしまう可能性もあるので、入念な下調べが必要なのです。
このように、電力自由化には様々なメリットとデメリットがあるので、うまく付き合っていく必要があります。