電力自由化に際して、PPSという言葉を頻繁に見聞きするようになりました。
このPPSとはいったいどういう意味でしょうか?
また、この名称が新電力に変更された理由はなんでしょうか?
今回は、こうした疑問の回答となる情報をまとめてみました。
PPSとはなにか
PPSって響きはいいけど、どういう意味があるの?
このように思った方は少なくないと思いますが、PPSの意味はいたってシンプルです。
つまり、
既存の大手電力会社意外の、特定規模電気事業者・小売電気事業者のことです。
電力市場が自由化されたことによって、既存の大手電力会社以外の会社も
供給サービスに参入できるようになりましたが、
そこへ参入してきた新規事業者のことを、
PPS=特定規模電気事業者・小売電気事業者といいます。
したがって、誤解してはならないのは、PPSの中には東京電力や関西電力など、
既存の大手電力事業者は含まれないということです。
PPSは電力市場に新規参入してきた事業者を表す言葉です。
ところが、今はPPSという言葉は使われなくなり、
別の言葉で新規参入事業者を言い表すようになりました。
PPSから新電力へ名称変更
電力市場への新規参入事業者のことを、
いったんはPPSと呼ぶことになりましたが、現在はこの名称が変更されています。
今はPPSではなく、新電力と呼んでいます。
変わったところはアルファベットから漢字になったことぐらいですが、
PPSが表していた意味を鮮明にするため、この名称に変更されました。
つまり、PPSと人が聞いてもそれが何を示しているのか分かりにくい。
だからより意味を鮮明にするため、新電力に変更したというわけです。
新電力と表示すれば、
電力市場に新しく参入してきた企業のことを示しているとすぐに分かります。
電力自由化をめぐるこうした名称の変更についても、ぜひ覚えておいてください。
名称変更後もPPSの名は使われている
電力市場への新規参入事業者について、
PPSから新電力への名称変更があったといいましたが、
これについて一つ注意点があります。
それは、PPSの名が実質的に完全に廃止されたわけではないということです。
電力自由化についてインターネットを検索してみれば分かりますが、
PPSの名は依然として使われており、新電力を説明するのに、
新電力(PPS)といった形で表記されることもしばしばです。
名称変更を行った経済産業省は、名称をPPSから新電力に変更したとしていますが、
実際にはPPSの名もまだ使われていることを覚えておいてください。
いずれにしても、新電力=PPSは、
大手電力会社を除く電力市場新規参入事業者のことを指しています。