電力自由化って何?

電力自由化直前!電気がどうやって家庭に供給されているか知ろう!発電所・小売会社・送電線の仕組みとは。

・電気が家庭に届くまでの流れ

昨今のニュースで、原発の問題などがクローズアップされているように、各家庭や企業などで使われる電気は、発電所で作られます。
ですが、この電気はもちろん空中を伝わってやってくるわけではありません。電気を伝えるためには、送電線や変電所、配電盤などの設備が必要になってきます。

電気は、発電所→送電線→変電所→配電設備→一般家庭や企業、の順に送り届けられるのです。

電力が自由化される以前は、このすべてを9つの電力会社が担っていました。発電所も、送電線などの設備も電力会社のものであり、電気の販売も電力会社が行っていたわけです。

・各部門を担当する会社

電力の自由化が進められている現在、各部門を担当する会社は次のようになっています。

発電部門を担当するのは、主に9つある一般電気事業者、いわゆる電力会社です。火力発電所や水力発電所、原子力発電所などで電気を作っています。この一般電気事業者以外にも、JR東日本などが独自の発電設備を持っており、現在は小売もしています。

送電部門は、やはり一般電気事業者によって運営されています。発電部門と送電部門の分離は、これまでも提唱されてきているのですが、電力供給の安全性や安定性などを考慮して、現在は発電部門を担当するメジャーな電力会社が、送電部門の設備も管理しています。

小売部門は、現在相当程度に自由化されていて、多くの小売会社が参入しています。これまで通り、電気を作っている主要電力会社も電気の小売を続けるのですが、その他にも、発電所から電気を購入し、電力会社の送電線を借りることで、様々な企業が一般家庭に電気を販売することができるようになります。

・今回の電力自由化で何が変わるの?

もちろん、発電所で電気が作られてから各家庭に届けられるまでの流れは、これまでと変わりません。

変わるのは、このうちの小売部門が全面的に自由化されるということです。

小売部門では、これまでも大規模需要者向けに段階的に電気の販売を認められてきましたが、今回の自由化ではその制限が完全に取り払われます。つまり、大口の需要者だけでなく、一般家庭すべてに至るまで、自由に電気を買うことが出来るようになるのです。

今回の電力自由化では、東京ガスやジェイコム、そして東京メトロなどに電力を供給してきたエネットなどが、一般家庭への電気の小売をスタートさせることが決まっています。

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