電力会社選び

本土との送電線がない…電力自由化がスタートしても離島の人は既存電気会社以外選べないって本当?

・送電線が無いなら燃やして電気を作ればいいじゃない
送電線が無い離島でどうやって送電しているのか疑問に思った方は少なくないのではないでしょうか。
その答えは送電線が無い離島は島に発電施設を作って発電しているのです。八丈島も伊豆七島もそれぞれの島に発電所を作って東京電力が管理しています。
送電線が無いのでディーゼル等石油を燃やして作る必要がある離島では、燃料となる石油の運搬や発電施設を管理している当直の人達の人件費も含めると単価が高くなります。当然離島の人達だけ高いのは不公平です。ですがそこは東京電力が東京都民へのサービスという括りで考えて原子力やディーゼル、太陽や風力であってもみんな一律料金で電気を供給してきました。

・企業はドライかつビジネスである、儲からない事はやらない主義
では電力自由化になったらどうなるのでしょう。企業という物は収益を上げて株主に利益を還元する義務が生じます。
企業は慈善事業ではないので利益にならない事を嫌い参入は及び腰になる事が多い物ですし、自由化になったとはいえ儲からないところに参入はしませんね。
ユニバーサルサービスで高い分を負担する仕組みがあり、どこの電力会社から買っても離島の分を一律計上する事を考えるとやはり離島向けのサービスを供給する企業は少なく、電力自由化が開始されても選択肢は既存の電気会社のみになります。
既存電力会社は電気供給の義務が生じるのでなくなる事はないでしょうが、タイトルの通り選ぶ事は難しいと言わざるをえません。
では本当に電気会社を選べないのでしょうか、あり得るとすれば島の企業や自由化に参入した企業が島内に太陽発電や風力、バイオマスで発電して作った物は自分達で消費する地産地消形のスタイルを確立すれば供給は問題ないと言えます。ただし前述の3つの発電効率を高めてかなり大規模な設備投資を行う必要があり、企業がそれを許容できるかという問題は残ります。電力会社がディーゼルを使ってきたのは単価は高いけど発電効率がいいからなんですね。

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