■電力自由化による関東圏の電力供給会社の誕生■■
関東地方は、1都6県（東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県）が該当しており、東京電力が長らく当地域の電力供給を担ってきました。東京電力は、この他にも山梨県や静岡県の一部（富士川より東側の地域）にも電力供給を行うなど、日本最大級の規模を誇っています。しかし、このたびの電力の小売りの自由化にともない、電力会社がたくさん誕生していることによって、東京電力はかなり厳しい状況に立たされています。実際、東京を含む首都圏エリアは、経済の中心地として多くの企業を存在するだけでなく、多くの人口を有する地域のため、大手企業を筆頭に数多くの新電力が参入を表明しています。したがって、他の地域に比べて、幅広い選択肢の中から自分に最適な電力会社を選ぶことができるメリットがあります。そのため、電力会社の変更を望む人は、実は4割以上もいるという調査結果も出ています。すでに30企業ほどが電力市場への参入を決めており、日本で最も規模の大きい市場である関東圏は最大の激戦区となっているのです。ガス会社や石油会社といった発電設備を既に保有している大手企業から新興企業・IT企業といった他業種の参入も発表されており、競争の原理から電気料金の値下げが予想されています。
また、既存電力会社のサービス向上や料金値下げも予想されており、従来競合関係になかった他地域の電力会社との競争も考えられます。このような様々な動きによって、長年関東の発電と電力の販売を一手に担ってきた東京電力は窮地に立たされてしまっているといっても過言ではありません。
■電力の小売りの自由化にともなう東京電力の動き■■
では、そんな激戦区関東圏で生き残るために東京電力が取り組んでいることについて詳しく紹介していきます。東京電力では、電気の小売り事業自由化に伴って、様々な料金プランを用意してお客さんの引き留めのためにアピールをしています。家族の多い方、ペットを飼っている方など、月々の電気のご使用量が多いお客さんにおすすめのプランや、割安な夜間の電気を上手に使ってスマートに暮らすプラン、日中は不在がちのご家族や、電気炊飯器や食器洗い乾燥機をタイマー予約で夜間に使用したりするなど、夜間の電気をおトクに活用したいお客さんにおすすめのプランなどなど様々なライフスタイルに合わせた電気料金プランを用意しているのです。