最新電力情報

電力小売事業者が電力調達の術として「ネガワット取引」を活用?節電した電気を売れるネガワット取引とは。

時間帯によってはかなりの電力が消費される日本、電力小売事業者は電力を確保することが最重要課題です。そんな中でネガワット取引というものが注目されています。節電した電気を売れるというネガワット取引とはいったいなんなのでしょうか。

・ネガワット取引とは?
ネガワットという言葉はあまり聞き慣れないと思いますが、ネガティブとワットを組み合わせた造語で使われなかった電力、節約された電力というような意味になります。

特に現在においては節約、つまり節電によって余った電力のことを指すのが一般的です。ネガワット取引とは節電で余った電力を取引することなのです。東日本大震災以降、原発の停止などによって時間帯によっては節電を呼びかけられるようになりました。各家庭で節電をして本来使うはずだった電力が余ればそれは新しい電力を発電したのと同じ意味を持ちます。

この電力を取引して有効利用するのがネガワット取引だと考えればいいでしょう。

・安定した電力調達が可能に
電力事業者としては安定して電力調達ができないのは非常に大きな問題です。電力が足りないから一時的に停電します、こんな対応をしていては私達も普段の生活が送れなくなってしまいます。どんなに電力が消費される時でも十分な電力を確保することが大事なのですがそこでネガワット取引が注目されているのです。

電力事業者はネガワット、節電によって生み出された電力を確保できればそれを電力の供給に使えます。このネガワット取引に欠かせない存在がアグリゲーターで、アグリゲーターは電力事業者に節電で生み出された電力を提供し、報酬をもらいます。

だからネガワット取引と言われるわけです。余った電力を必要なところに供給することでいつでも安定した電力供給が行われている仕組みです。

・家庭にも影響が
ネガワット取引は電力事業者とアグリゲーター間だけのものだと思えますが実はそうではなく私達の家庭にも影響が出てきています。

北陸電力では節電要請に応えると料金が割引になる節電とくとくプランを発表しましたが、これは北陸電力と各家庭がネガワット取引をしている状態です。節電で余った電力を北陸電力に売ることで結果的に電気代が安くなるイメージです。

こうしたサービスはまだまだ一部でしか行われていませんが今後は他の電力事業者も同じようなサービスを始める可能性はあります。そうなれば日本中の家庭でネガワット取引が行われるようになるでしょう。

電気代が安くなったり、特典が受けられたりとメリットが生まれるでしょうから私達にとっても大きな影響が考えられます。

コメントを残す

*