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東日本大震災で影響を受けた宮城県でスマートシティ運用開始。病院、避難所などを優先に継続的に電力の供給が可能に。

東日本大震災での影響も大きかった宮城県でスマートシティの運用が始まりました。これによって病院や避難所に優先的、継続的に電力の供給が可能になり今後の災害時に力を発揮することになります。

・スマートシティとは?
そもそもスマートシティとはなんなのか、これはITや環境技術といった先端技術を利用して街全体で電力を有効活用しようという目的を持っています。

たとえば交通にしても電気自動車を積極的に利用し、充電システムが整備された交通網を作り、蓄電池や再生可能エネルギーを家庭や企業で使いながら総合的な街づくりをする計画です。

環境に配慮しつつ電気を街全体で効率よく使っていこうという考え方といった感じでしょうか。そんなスマートシティの運用が宮城県で始まり、これによって街全体が変わるだけでなく病院や避難所といった災害時に必要不可欠な施設に安定した電力の供給を可能にするわけです。東日本大震災の教訓を活かした結果と言ってもいいでしょう。

・災害時に力を発揮
宮城県の東松島市にはスマートシティが運用された防災エコタウンがあるのですが、このエコタウン内にはバイオディーゼル発電機が設置されています。停電時には停電から約1分後に自動で稼働されるようになっていて太陽光発電、蓄電池と組み合わせることで災害で停電してしまった場合でも最大3日間は平常時と同じだけの電力を供給できる仕組みです。

この電力をどこに供給するのかはシステムによって管理され病院や避難所などの防災拠点に優先的に、そして継続的に供給されます。スマートシティは普段の生活でも電力を効率よく使える仕組みですが災害時に特に力を発揮してくれるのです。

病院も避難所も災害時であってもいつも通り電気が使えないと非常に不便で人に生命にも関わる問題ですから安定して電力が供給されるのは大きなメリットです。

・経済的なメリットも
スマートシティの運用には経済的にも意味があります。

防災エコタウン内で使用する電力は宮城県内の組織から購入する形で、いわば電力の地産地消です。こうすることで宮城県で雇用が創出され地域経済も活発すると期待されています。安定した電力を供給できるだけがスマートシティの良さではなく、街全体が活気づくこともメリットの1つになります。

特に東日本大震災以降は宮城県外に移ってしまう住民も増え、こうした住民をこれ以上増やさない狙いもあると思われます。東松島市での運用がうまく行けば日本全国にも広がりを見せ日本の街づくりが大きく変わるのは間違いないでしょう。

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