電力自由化によって私達は自由に電力小売り業者を選べるようになりました。
2016年の4月から始まった制度なのでまだまだ始まったばかりですが
現在のところ電力の切り替えをした人の多くは首都圏と関西圏に集中しており、
全国的にはそれほど切り替えが進んでいないようです。
都心部に集中
2016年4月1日、つまり電力自由化がスタートした当日時点での契約切り替え数は
約53万件、切り替えの対象になる家庭の件数はおよそ200万件ですから25%の家庭が
電力自由化と同時に新しい電力会社へと切り替えた結果となっています。
早くも25%の家庭が切り替えたのですから順調にも見えますが
内訳を見てみると意外なことがわかります。
切り替えた53万件のうちの90%近くが首都圏と関西圏なのです。
それ以外の地域の切り替えは10%ほどになりますから
首都圏・関西圏とそうでない地域で明らかな差が出ています。
これほどまでの差は国も予想していなかったのではないでしょうか。
なぜ首都圏と関西圏に集中するのか
理由は明確に発表されたわけではありませんが
首都圏と関西圏に切り替えが集中しているのは
選択肢が豊富で有力な企業が多いからでしょう。
たとえば首都圏で見ると東京ガスが切り替え先として非常に人気が高く
4月1日の時点で20万件を超える契約を結んでいます。
先程紹介したようにこの時点で切り替えた家庭の件数は53万件ですから
その半分近くを東京ガスが占めているのです。
これは東京ガスが魅力的なプランを提供していること、
東京ガスが安心して電気の供給を任せられる
信頼ある企業だと認識されていることが主な要因と考えられます。
関西圏でも同様でこうした魅力的な企業が電力小売りに参入したことが
集中する結果へと繋がっているようです。
それ以外の地域はこれから
逆に考えると首都圏・関西圏以外では
まだまだ魅力的な企業やプランが少ないのでしょう。
特に4月の段階では新規参入を発表した企業もそれほど多くないので選択肢が少なく、
それなら切り替えもしなくていいと判断された形です。
とはいえ電力の切り替えに対する需要は全国的に高まっているでしょうから、
今後多くの企業が参入することで契約件数も伸びていくはずです。
首都圏・関西圏以外の地域で切り替えを検討している人はどんなプランがあるのか、
電気代が安くなるなど特典はどんなものがあるのかを
しっかりチェックしてチャンスを逃さないことが大切です。