電力自由化Q&A

東京電力が自由化競争に負けて倒産…その時、東京電力と契約していたらどうなる?

・東日本大震災から考える電力自由化の恩恵と考察
東日本大震災の影響で東京電力の原子力発電所が崩壊してしまった事は記憶に新しいですが、これに合わせて電力の自由化のルールが撤廃され一般家庭でも電力を売買できるようになりました。
なので例えばこれから新しく新築で一戸建ての建築や購入を考えている方は、ソーラーパネルを家に取り付けて総発電力から使用電力を差し引いた余剰分を電力会社に売る事ができるようになります。
なぜこの電力自由化が画期的と言われているのかには理由があり、それは日本がエネルギー消費率が高いにも関わらず自給率がわずか10パーセント満たない状態となっており、これが原因で他国で燃料が高騰してしまうとそのまま日本経済に大打撃を与えてしまうからです。
この事から電力自由化は日本のエネルギー改革として経済に様々な恩恵をもたらす事が期待されています。

・心配される既存の電力会社倒産と市場の動き
電力自由化で電力を売買できるのと同時に心配される既存の電力会社が倒産してしまった場合ですが、電力会社が倒産してしまってもまったく問題はありません。
というのも今日本で電力を供給するには電力会社の送電線を使用しているのですが、この送電線は電力が自由化しても使用しなければ電力が供給できないので、仮に既存の電力会社が倒産してしまっても送電設備を買い取って電力を販売する企業が表れますので、倒産しても突然停電してしまうという事はありません。
現に電力自由化に合わせてガス会社や通信会社等数多くの会社が電力販売に名乗りを上げており、他社よりも安く電力を供給できるようなサービスを宣伝し競争しています。
しかしこれに伴って電力自由化はトラブルに巻き込まれてしまうケースがあるという事を注意しなければなりません。
電力を一般家庭で売買するためには専用の設備にある程度投資しなければならず、その高い設備維持費用や初期費用を無理に払おうとしてしまい、破産してしまうという事例が散見されています。

電力自由化は裏を返せば電力供給システムの一元化をやめて、一般家庭や他の民間企業に設備投資をしてもらい電力を供給してもらう制度でもあるので、この点は十分に注意しなければなりません。
この様に多少のデメリットはありますが、電力自由化は様々な恩恵をもたらしてくれる期待の制度である事は間違いありません。

コメントを残す

*